続きです。
(最初から読むなら2/23付をどうぞ。)
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手術室の手前、通常分娩の人(分娩台を使った人)が回復に使うベッドがある部屋で点滴の針をさされたりして緊張状態にある中、亭主が連れてこられました。
…いやぁ、こんなにさくさくと準備が進むとはねぇ、とか何とか話した気もしないでもないですが、正直な話、緊張しまくってて覚えてないし。(苦笑)
16時半を過ぎた頃に、手術室に徒歩で移動。
分娩台を横目に見つつ。
その奥の手術室に通され、手術台に上がりつつも、足がガクブル。
手術室が寒いからなのか、マジで怖いのかは不明。
…今思えばどっちもあったのかな。
手術台の上に固定された後は心電図計や血圧計をつけられ、導尿カテーテルを入れられ。
実は導尿カテーテルは一度盲腸のときに体験アリ。
ただ前回は全身麻酔が効いた状態だったので体験あっても無いようなもの。
今回は意識がある中で。
…正直な話、かなり違和感。
まぁ、仕方なし。
17時、手術開始。
とりあえず、下半身のみ利く麻酔から。
帝王切開は全身麻酔ではありまへん。
全身麻酔すると、腹の中身も寝ちゃうとのこと。
で、左側を下にして海老のように背中を丸め、背骨の間に麻酔。
少しして、左足の感覚が薄くなってきて。
(これは重力がきいているほうから利くとの話だった。)
さらに背中に麻酔…の筈が。
「もっと背中を丸めて!」と言われても、腹が邪魔で丸くなれず。
スタッフの助産師さんや看護師さんに体を押さえつけられて丸くさせられる。
ぐげぇ。
「もうちょっと丸めて!」
ぐげー。
…そんなやりとりをしばらく。
さらに腹の中からも蹴られたり。
ぐげえー。
「17時22分、始めまーす。」
麻酔が効いて、胸のあたりにカーテンがひかれたのとそんな声が同時だったような。
17時22分から切られ始めたってことかな。
先生、もう切ってんの?
「うん、切ってるよー。」
そんな会話も出来るような状態。
「痛いところ、ある?」と聞かれ、そのとき一番痛かったのが、右手中指についていた心拍数か心電図をとる機械のクリップで。
右手中指が痛い~というと、それははずせないねぇと笑われ。
ちなみに。
腹は縦に切るのですが、子宮は横に切るそうで。
…イマイチ、想像つかない。
リラクゼーションに利きそうな曲が流れている中で、手術自体は黙々と進んでいるようで。
何がきっかけだったかは忘れたけれど、切られながらその曲の話になって。
…先生が落ち着くでしょとか何とか言ったのかな。
で、思い出したのが「JOURNEY」が出た頃に手術をした友人のこと。
手術室でかけてもらうことにしたものの、麻酔で頭のほうしか聴けなかったとのこと。
友人が、手術室で頼んでロックをかけてもらったことがあったようですよ、というと、ロックは落ち着かないもんねぇと笑われたような。(うろ覚え。)
っていうか、腹を切られながら「アルフィー」といわずに「ロック」と言い換えるか、私?(苦笑)
やがて。
カーテンの向こう側で、先生に指示されてスタッフの誰かが胃の下あたりをぎゅうぎゅうと押し始めて。
そのうち、先生やスタッフの人々が「17時30分~」と言い始め。
少ししてバキュームする音が聞こえた後に、泣き声。
17時30分に、腹の中から、さっきまで腹を蹴っていたそれは外に出されました。
ちょっと時間が経った後、スタッフさんが見せに来てくれましたが、赤黒く、ぬめぬめした感じだなぁと思うのみで終了。
カンガルーケアなんてものは帝王切開にはございません。
触る間もなく、そのまま出てきた子は、どういう手順を踏んだかはわからないけれど保育器へ。
(そして、私よりも亭主がじっくり見守ることになったわけですが。)
やがて、私のほうは先生は切ったところを縫い合わせる処置に入ったようで、なんか引っ張られるような違和感が。
先生に聞いたら、子宮を引っ張り出して縫ってるとの答え。
(本当なのかは不明。)
少ししたらやたらと吐き気が。
それは腹膜を縫っているからとの答えでした。
(腹膜に触れると吐き気がするそうです。)
その後にはパチンパチンという音。
これは傷口をホッチキス止めされている音でした。
(後日の抜鈎時に聞いたら、7mmぐらいの間隔で丁寧に綴じたという話だった。)
それから色々な処置をして手術室からはストレッチャーで病室へ。
新生児室の前を通ったら、保育器の中にさっきまで腹の中にいた子が見え、そして亭主は廊下にいて。
病室に入ってからは足の空気マッサージがすぐに開始。
これは数日間寝たきりになるので、血栓を防止するためにやるそうで。
脚の周りに巻いたチューブに空気を送り込み、マッサージしつづけるというもの。
最初は麻酔が利いているから全然感覚がなかったけど。
亭主に聞いたところ、私が手術室を出たのは18時半頃で、後の処置に1時間ぐらいかかっていたということに。
私からすると、もっと早い気がしていたのでちょっと意外。
でも、外で待っていた亭主には待ち長かっただろうなぁと思ってみたり。
(続く。)