亭主が病院職員なもんで、「受け入れ拒否」という言葉が本当は「受け入れ断念」であることは頭に入っている。
受け入れたくてもNICU(新生児集中治療室)が満床だったらどうにもならない。
だからこその「断念」。
だから本当は「拒否」という言葉を使うこと自体については「報道過誤」じゃないかという気もしていたり。
(と、報道関係に勤めていた経験上思う。)
NICUが満床になるということはNICUの数自体が足りないのではという話も当然あるんだけど。
(福岡市立のこども病院の移転問題も施設の老朽化とベッド数不足が発端だったと思う。
そういう観点からすると、今より広い場所での高度医療を行う施設の建設は必要だと思う。)
さて。
昨年11月に札幌で30歳代の女性が自宅で早産し、27週で生まれた1300gの男児が病院から「受け入れ拒否」をされ、10日後に亡くなったとのニュース。
オレサマ、現在27週の30歳代の妊婦。
全く同じ。
ふむ、今早産しちゃうと1300g程度なのかと思いつつ。
(いや、実際はそんなに気楽に思ったわけじゃないっすよ。結構怖く感じたり。)
小倉でそういうことになっちゃったら市立病院のNICUに運ばれるんですかね、やはり。
(亭主の勤め先には産科はないのだよ。)
私のかかりつけの産科での「母親学級」でそういう話を聞いたような。
北九州は病院に比較的恵まれているという話だったけれど。
市立が駄目でもあそこだとかここだとか、受け入れ可能な病院が多いようで。
しかしまぁ、私が妊婦になってからこの「受け入れ拒否」の話がよくニュースになっている。
身に迫る状況なので、当然、気にならないわけではなく。
でもまぁ、亭主には言い渡していることがあったり。
それについては割愛するけど、医療の後退になるようなきっかけには当然なりたくないわけで、そういうことを伝えてたり。
異常分娩とか、NICUのごやっかいになるようなことはレアケースだと自分で言い聞かせながらも、念のため。
少なくとも、何らかのトラブルが起こった場合に、それが原因で周産期医療に携わる人間が減少するようなのはごめんなのだ。
(福島の大野病院みたいなこととか。)
本当にこの報道、増えてますね。
今思うと私がお産でお世話になった時期、里帰り出産
を普通に受けてくれて、楽だった記憶があります。
ただ、長男・次男を出産した市内の総合病院には
産婦人科がなくなってしまいました。
市内の妊婦さんはどうしているんでしょう?
10年ちょっと前の話なんですが・・・
小児科もなくなりました。
この手の報道は、確かに起こった事実を報じているだけなんでしょうけれど、ここんとこ急にそういう事例が増えたのではなく、大々的に報道している事例が増えたということのような気がしてなりません。
(以前だったら全国版ではなく地方版で報じていたものが、素材になるから全国版でやっているような気がして…。)
※実際に増えているのかもしれませんが、そこまではわかりません。
ただ、医療報酬の引き下げなどで医療現場の崩壊は起こっているようです。
基本的に、お産は今も昔も「100%安全なもの」では無いはずですし、私のような高齢者初産もいますし、それまで不妊だったかたの妊娠が可能になってきた医療技術の進歩がありますから、昔よりもリスクも増えてきたと思います。
(昔なら生きられない状態の妊婦たちや子供たちの救命も進んでいますし。)
そういうリスクがあるものが増えたからNICUや周産期医療センターのお世話にならなければならない事例も増え、NICUは満床がちになり、結果として「受け入れ拒否」。
また、医療そのものに「出来ること」や「救える生命」も増えてきたから、救命できないとなるとすぐ「告発」「告訴」ということに動く人もおり、それでは昼夜を問わず働いている産科医・助産師さんたちはやってらんないよなぁと。
それにしても産科、減りましたね。
昔は「○○産婦人科」という名前だった筈の個人病院が「○○レディスクリニック」や「○○婦人科」になっていたり、病院すら無くなっていたり。
それに、私の行っている産科は、里帰り出産は受け入れが難しいという話をしていましたし。
(最初から通っている人だけで結構手一杯のようです。)
小児科は行きつけの内科に併設されているのですが、いつもいっぱいです。
私が小児科でお世話になるようになる頃もやっていてほしいなぁと思っているところです。